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経済

エネオスと「性暴力・杉森」の腐れ縁

社内倫理と業績が「同時急降下」

2023年4月号

「至って元気な様子。しばらくおとなしくしていたが、最近、また飲み歩き始めたらしい。後輩たちに気炎を吐いているよ」
 ENEOSホールディングス(エネオスHD)の会長CEOだった杉森務が昨年八月、「一身上の都合」を理由に突如辞任してから間もなく八カ月が経つ。重病説、汚職説など臆測が飛び交ったが、一カ月後、『週刊新潮』が石油業界のドンの“凄絶な性加害”を報じたことはまだ記憶に新しい。
 沖縄県の特約店幹部と訪れた那覇市の高級クラブで、ホステスに強引な身体接触を繰り返した挙げ句、ドレスを剥ぎ取り、半裸にしたという。泣き崩れたホステスは翌日、肋骨の骨折が判明したうえ、心的外傷のストレス障害に苦しんでいるという狼藉がその通りなら、刑事事件に等しい。
 しかし、HD傘下の石油元売り最大手、エネオスの関係者から杉森のその後の消息を聞く限り、本人にどれほど自責の念があるのか……。すでに事件は過去の事とされつつあるのだ。

“人身御供”の沖縄支店長・・・

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