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経済

セブン井阪VS物言う株主の「凡戦」

ハゲタカ「バリューアクト」の本性

2023年6月号

「国内外の機関投資家から広く支持されている」(時事通信)。株主総会で「(社長をクビにする)自信がある」(産経新聞)。これらはいずれも、セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長の退任を求めていたアクティビスト、米バリューアクト・キャピタルのデイビッド・ロバート・ヘイル日本投資責任者の言葉だ。
 五月二十五日の定時株主総会を前に、井阪社長をクビに追い込む自信満々の言葉が多くのマスコミの紙面を飾った。だが結果は井阪社長ら会社側取締役選任議案の勝利。まともな票読みすらろくにできておらず、あげく過半の株主の支持も得られず、赤っ恥をかいたヘイル氏とバリューアクトは今、なにを思うのか。
「余裕の勝利ですね」。セブン&アイの関係者はこう総括する。確かに株主総会前はセブン&アイにとって逆風が吹き荒れていた。不振のイトーヨーカ堂などを切り離し、コンビニ事業への経営資源集中を求めるバリューアクトは、いつまでたっても言うことを聞かない井阪社長の取締役再任に反対を表明し、独自の取締役選任議案を株主提案として提出、井阪社長のクビキャンペーンを大々的に開始した。
 外国人機関投資家・・・

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