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《 世界のキーパーソン》胡春華 中国前副首相

李克強「怪死」後の共青団の行方

2023年11月号

 中国の李克強前首相(六十八歳)の急死は中国国民に大きな衝撃を与えている。第一の要因は言うまでもなく、「謀殺」の疑念。もうひとつは習近平体制への牽制力となっていた共産主義青年団(共青団)の中核だった李前首相がこの世を去った深い喪失感だ。後任の李強首相の資質、能力への疑問は多くの国民が共有している。李前首相の死去で、習政権の権力は一段と強化される。一方で、残された重鎮である胡春華前副首相が共青団をどうまとめ、影響力を回復するかは中国の将来にとって見逃せない意味を持ってくるだろう。
 今年三月十三日、全国人民代表大会(全人代)の閉幕をもって、すべての役職を引退した李前首相の表情は晴れやかで、健康そうだった。わずか半年後に静養先の上海で客死する要素はまったく感じられなかった。それだけに「心臓病による急死」という発表を額面通りに受け取る人はほぼいない。誰もが「謀殺」を想起した。
 十月中旬に北京で開催された「一帯一路国際協力ハイレベルフォーラム」。出席したプーチン大統領の姿は朝貢する属国の元首に映った。迎えた習総書記とプーチン氏は二国間の首脳会談としては異例の長時間会談を行・・・

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