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フランスが真似る「日本式教育」

愛国心醸成「右傾化」の施策として

2024年2月号

 フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、「日本型教育」の導入を進めている。
 国歌「ラ・マルセイエーズ」の斉唱を義務付け、制服を導入し、教師を敬い、国選教科書で国の歴史をていねいに学ぶ。日本の左派ならば、「時代遅れ」「軍国主義」と目を丸くするような内容だが、マクロン大統領は大まじめだ。国家再生に向けて、日本の教育制度をコピーするのである。
 G7各国には今、共通の問題がある。大統領であれ、首相であれ、国政トップの人気がすこぶる低いのだ。マクロン大統領も支持率は20%台で、この頃はあまり記者会見もしない。
 だが、今年1月16日の記者会見は長く後世に記憶されるかもしれない。教育改革について、重要な方針を表明したのだ。
「日本という言葉は一度も使わなかったが、教育関係者なら『ああ、これか』と分かったはずだ。愛国心を子供たちに植え付けることや、教育カリキュラムや内容をむやみに変えないことは、日本がモデルだ」と、大手紙パリ特派員は言う。
 大統領が示した方針によると、学校での制服導入は2026年を目標にする。それまでに全国で百校ほどを「実験・・・