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政治

「麻生・茂木連合」の勝算

裏金政局「政権奪取」への密謀

2024年4月号

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた関係議員の処分は、安倍派潰しと「ポスト岸田」の権力争いが重なり、駆け引きが激しくなっている。一見複雑だが基本構図は、延命を図る岸田文雄首相と、麻生太郎副総裁の援軍をバックに権力奪取をめざす茂木敏充幹事長の抗争だ。
 茂木氏が安倍派幹部に離党勧告を検討していると報道された一月下旬、立憲民主党の小沢一郎衆院議員がX(旧ツイッター)に「非常に分かりやすい。これで邪魔者を完全に消せると」と投稿した。その後、選挙における非公認に調整が移ったが、百戦錬磨の小沢氏の指摘は核心を突いていた。
 安倍派をどう解体するか―。裏金事件の政局的な焦点は、当初からそこに尽きている。そのタイミングと取り運びについて、岸田氏と茂木氏は互いの出方を探り合った。先手を取ったのは、電撃的に派閥解消を打ち出した岸田氏。理屈は通らないが、安倍派に引導を渡した効果は大きい。二階派と森山派も同調し、流れを引き寄せるかに見えた。
 安倍派の自壊を待つつもりだった麻生、茂木両氏は、意表を突かれて明らかにうろたえた。自分たちの権力基盤であり、「ポスト岸田」で・・・

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