「不確実性バブル」相場の留意点
ヘッジファンド「次の一手」は何か
2025年6月号
4月のトランプ関税ショックで弱気相場入りしていたナスダック総合指数やナスダック100指数は、一転して強気相場入りしている。不確実性の嵐のような状況下の暴落。そして狐につままれたような回復相場。だが、トランプ氏の政策の影響が及ぶ先は目先の株式市場よりも、むしろ米国の長期的な将来である。これは超長期債市場で利回りが急騰するという異変に表れており、ショックは続いている。トランプ相場に立ち向かうヘッジファンドの動向をみて、今後の留意点を考えたい。
4月2日の一律関税及び相互関税発表後の金融市場ショックで米国株式市場は大きく下落したが、その後、本誌5月号で「目先の相場は200日移動平均線辺りまで戻す」とした通り上昇を続け、関税発表前の水準を回復。関税ショックの下落分を帳消しにする異様な強さをみせた。
この相場で、ヘッジファンドは苦戦を強いられた。12月から1月にかけての株価下落、2月から3月にかけての下落で面白いようにショート(空売り)が決まって弾みがついていた。そこへ4月のトランプ関税ショックが起こり、一気にショートを積み上げてしまった。
ヘッ・・・