新教皇「反ロシア」の旗幟鮮明
バチカン外交は「新機軸」に転換
2025年6月号
キリスト教カトリック教会のローマ教皇にアメリカ出身のレオ14世が就任した。新教皇がすでに訪問を約束している国が二つある。ウクライナとトルコだ。教義を巡って改革派と保守派が対立を深める教会の路線に関心が集まるなか、外交では独自色が表れつつある。
「コンクラーベ」で教皇に選ばれた数日後、レオ14世はウクライナ大統領ボロディミル・ゼレンスキーと電話で話し、ウクライナへの招待を受け入れた。ミサではウクライナとガザの和平を呼び掛けるメッセージを発信、バチカンはウクライナとロシアの停戦交渉の機会を提供すると表明した。
就任式では約150カ国・地域の代表、高位聖職者ら多くの参列者のなかから、教皇はゼレンスキーを最初の公式面会の相手に選び、ウクライナの和平に関与する姿勢を示した。
前教皇フランシスコはウクライナの和平を訴えながらも曖昧な言動を繰り返した。ロシアの侵略を直接的に批判することは避ける一方で、「NATO(北大西洋条約機構)がロシアを挑発した」「ウクライナは白旗を揚げる勇気を持つべきだ」といった発言で物議を醸したこともある。フランシスコはウクライナ訪問にも応・・・
「コンクラーベ」で教皇に選ばれた数日後、レオ14世はウクライナ大統領ボロディミル・ゼレンスキーと電話で話し、ウクライナへの招待を受け入れた。ミサではウクライナとガザの和平を呼び掛けるメッセージを発信、バチカンはウクライナとロシアの停戦交渉の機会を提供すると表明した。
就任式では約150カ国・地域の代表、高位聖職者ら多くの参列者のなかから、教皇はゼレンスキーを最初の公式面会の相手に選び、ウクライナの和平に関与する姿勢を示した。
前教皇フランシスコはウクライナの和平を訴えながらも曖昧な言動を繰り返した。ロシアの侵略を直接的に批判することは避ける一方で、「NATO(北大西洋条約機構)がロシアを挑発した」「ウクライナは白旗を揚げる勇気を持つべきだ」といった発言で物議を醸したこともある。フランシスコはウクライナ訪問にも応・・・