西風 530
「徳島新ホール」30年の政争
2025年7月号
徳島県と徳島市が計画する新ホールの整備が、構想から30年以上たっても進まない。一時は建設候補地として見込まれていた徳島市中心部は変更となり、更地のまま。事業を翻弄してきた主な要因は政治で、知事と市長が交代するたびに「ちゃぶ台返し」が起きた。4月には県と市が整備に向けた新たな協定を結んだものの、反市長派は抗戦の姿勢を強めている。事態が前に進むかどうか、見通せない状況が続きそうだ。
徳島県には、千〜2千人規模の公立のホールがない。鳴門市にあった市文化会館は約1600人が入ったが、老朽化に伴う工事のため2021年に休館した。県内の学校の吹奏楽部による県大会は隣接する香川県観音寺市で開催されている。移動のコストは関係者の悩みの種で、県が実施した調査では「一日でも早く造ってほしい」といった切実な声が寄せられた。
新ホールの計画が浮上したのは1991年のことだ。徳島市の有識者会議が、市立ホールを「早急に整備」するよう提言した。これを踏まえて、2005年には市街地再開発事業の一環として整備が決まった。
ところが16年に当選した遠藤彰良現市長が整備費高騰を理由に白・・・
徳島県には、千〜2千人規模の公立のホールがない。鳴門市にあった市文化会館は約1600人が入ったが、老朽化に伴う工事のため2021年に休館した。県内の学校の吹奏楽部による県大会は隣接する香川県観音寺市で開催されている。移動のコストは関係者の悩みの種で、県が実施した調査では「一日でも早く造ってほしい」といった切実な声が寄せられた。
新ホールの計画が浮上したのは1991年のことだ。徳島市の有識者会議が、市立ホールを「早急に整備」するよう提言した。これを踏まえて、2005年には市街地再開発事業の一環として整備が決まった。
ところが16年に当選した遠藤彰良現市長が整備費高騰を理由に白・・・









