イランが画策 「シリア騒乱」謀略戦
テロ集団「輸出」で狙う失地奪還
2025年8月号
イスラエルから手痛い打撃を受けたイランが、早くも地域覇権の回復へ動き出している。米国による直接攻撃で核施設が甚大な被害を受けたものの、停戦からわずか1週間後には損壊した施設の一部は早くも修復を終え、7月20日にはイスラエルの空爆で破壊された防空システムの復旧もイラン高官自らが明らかにした。地域覇権の座を手放す気はない―イランは、復権に向けた強い執念をあらわにしている。
イラン核施設攻撃後、トランプ大統領は満足したのか、イランとの交渉に関心をなくしているように見える。イスラエルも攻撃の矛先をシリアに向け始めている。こうした状況を逆手に、イランは国際社会の関心がイスラエル批判へと傾く隙を突き、「抵抗の枢軸」復活に向けた動きをシリアを拠点に加速させている。
アサド政権時代、イランはシリアに数百億㌦規模の投資を行ってきた。しかし、シャラア政権の誕生で、その大半は水泡に帰した。それでも「我々はまだ回収を諦めていない」と、イラン高官は重い口を開く。
昨年末以降、イランはイスラエルによる攻撃を受けながらも、レバノンのヒズボラ再軍備を密かに進めてきた。シリアのメデ・・・
イラン核施設攻撃後、トランプ大統領は満足したのか、イランとの交渉に関心をなくしているように見える。イスラエルも攻撃の矛先をシリアに向け始めている。こうした状況を逆手に、イランは国際社会の関心がイスラエル批判へと傾く隙を突き、「抵抗の枢軸」復活に向けた動きをシリアを拠点に加速させている。
アサド政権時代、イランはシリアに数百億㌦規模の投資を行ってきた。しかし、シャラア政権の誕生で、その大半は水泡に帰した。それでも「我々はまだ回収を諦めていない」と、イラン高官は重い口を開く。
昨年末以降、イランはイスラエルによる攻撃を受けながらも、レバノンのヒズボラ再軍備を密かに進めてきた。シリアのメデ・・・