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経済

《クローズ・アップ》清水 賢治(フジ・メディアHD社長)

買収防衛策でご満悦の「お調子者」

2025年8月号

 7月22日の夜、情報経営イノベーション専門職大学(東京都墨田区)の墨田キャンパスに珍しい組み合わせが揃って登壇した。フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の清水賢治社長と実業家のホリエモンこと堀江貴文だ。2人とも江端浩人教授のクロステックビジネスデザインの授業にゲストとして招かれた。
 議論のテーマは「メディアの未来と社会との共創」。マイクを握った清水は「堀江氏の才能と能力は我々にとって必要なもの」と持ち上げ、ホリエモンもまんざらではない表情を浮かべた。
 6月25日の定時株主総会を無事に乗り切った清水は最近、ご機嫌だという。経営陣一掃の株主提案を受けながら、清水自身は82%という高い得票を得て社長に就任したからだ。FMH関係者によると、「株主総会前に漂っていた悲壮感は一切なくなった」という。
 今春には清水による派遣社員への常習的セクハラを告発する怪文書が、清水自身の「私は今日からシミケンではなくシリケンだから」という親父ギャグ発言付きでマスコミ各社や株主に撒かれ、社長としての資質を疑われかけたが、その逆風も無難に乗り切った。
 その秘策・・・

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