三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月刊総合情報誌

なし

日本の科学アラカルト 180

「ものづくり」を変える 金属3Dプリンターの進化

2025年8月号

 「3Dプリンター」という言葉は既に聞き慣れただろう。個人用のプリンターが販売され、最近では家を建てるプリンターなるものをニュースで見かけるようになった。一気に家庭に普及したインクジェット式のいわゆるプリンターほどではないが、3Dプリンターという技術は身近になっている。
 3Dプリンターは立体造形に革命をもたらした。商品の見本を製作する場合、かつては木を削るか、粘土をこねてモデルを作る必要があった。最終製品の外形が金属であれ、プラスチックであれ、試作段階で高価な金型は作れず、原寸大で確認するためには、職人を使ってモデルを作るしかなく、時間とコストがかかった。
 しかし3Dプリンターの登場で、完成寸法のデータを取り込みさえすれば、以前までとは比べ物にならないスピードで立体モデルができあがる。
 3Dプリンターの仕組みは、ノズルの先から樹脂を少しずつ出して、徐々に形成する方式が有名だ。また、粉末にレーザーなどを照射して固めるものもある。ただいずれも完成品はいわゆるプラスチックのような樹脂のイメージだろう。しかし、3Dプリンターで金属製品を作ることも可能だ。すで・・・