Book Reviewing Globe 496
「戦略家」に求められる素養
2025年9月号
ズビグニュー・ブレジンスキーは、ヘンリー・キッシンジャーと並ぶ20世紀の米国最高峰の戦略家として知られている。キッシンジャーはニクソン政権の対中接近、対ロ緊張緩和、そして中東和平を推進した。一方、ブレジンスキーはカーター政権の対中国交樹立、対ロ封じ込めと抑止力強化、日米欧3極主義外交を追求した。
国家安全保障問題担当の大統領補佐官としては甲乙つけがたい2人だが、死後、キッシンジャーの評価は下がり、ブレジンスキーは上がっている。
それは、政権を去った後、外政家としての洞察力におけるブレジンスキーの先見性、そして、世論の空気や個別ビジネスの利害に囚われず、あくまで米国の戦略と国益に即して自説を展開した知的勇気に対する敬意から来ている。
ブレジンスキーは『ブレジンスキーの世界はこう動く:21世紀の地政戦略ゲーム』(日本経済新聞社、1997年)で冷戦後のユーラシアの地政学的変化、なかでもロシア、中国、イランが反米枢軸を形成し、その過程でロシアが中国に従属させられていく力学を鋭く指摘した。
もう一つ、ブレジンスキーは9・11テロ後、米国のイラクに・・・
国家安全保障問題担当の大統領補佐官としては甲乙つけがたい2人だが、死後、キッシンジャーの評価は下がり、ブレジンスキーは上がっている。
それは、政権を去った後、外政家としての洞察力におけるブレジンスキーの先見性、そして、世論の空気や個別ビジネスの利害に囚われず、あくまで米国の戦略と国益に即して自説を展開した知的勇気に対する敬意から来ている。
ブレジンスキーは『ブレジンスキーの世界はこう動く:21世紀の地政戦略ゲーム』(日本経済新聞社、1997年)で冷戦後のユーラシアの地政学的変化、なかでもロシア、中国、イランが反米枢軸を形成し、その過程でロシアが中国に従属させられていく力学を鋭く指摘した。
もう一つ、ブレジンスキーは9・11テロ後、米国のイラクに・・・









