《世界のキーパーソン》ロサン・ルスラニ(インドネシア投資・下流化大臣)
経済現代化を担う「再建屋」
2025年9月号
インドネシアは人口が3億人に迫り、インド、中国、米国に続く世界第4位の大国だ。希少鉱物も含めて地下資源にも恵まれ、「未来の経済大国」と言われてきた。その一方で政治の不安定や汚職の蔓延もあり、今のところ潜在力をフル活用するには至っていない。
そんな資源・人口大国を本物の経済強国に脱皮させるのが、ロサンの使命である。ポストの名前はずばり、「投資・下流化大臣」だ。
インドネシアはもっぱら、天然資源の「上流」国として、石油など各種天然資源の探査や採掘、輸出に当たってきた。これからはそうした資源を自国内で精製・加工し、国際市場で通用する製品に仕上げていくことが必要になる。「下流」とは、天然資源を製品化して、付加価値をつけていくプロセスのことである。
ロサンは1968年生まれ。20代で米オクラホマ州立大学、ベルギーのアントワープ大学に相次いで留学し、米欧のビジネス文化を学んだ。
当時のインドネシア経済は、スハルトによる独裁体制の下、平均で年7%もの高度成長を続けていた。ところが経済政策となると、かなり野放図だった。本質的には、外資依存の途上国経済だ・・・
そんな資源・人口大国を本物の経済強国に脱皮させるのが、ロサンの使命である。ポストの名前はずばり、「投資・下流化大臣」だ。
インドネシアはもっぱら、天然資源の「上流」国として、石油など各種天然資源の探査や採掘、輸出に当たってきた。これからはそうした資源を自国内で精製・加工し、国際市場で通用する製品に仕上げていくことが必要になる。「下流」とは、天然資源を製品化して、付加価値をつけていくプロセスのことである。
ロサンは1968年生まれ。20代で米オクラホマ州立大学、ベルギーのアントワープ大学に相次いで留学し、米欧のビジネス文化を学んだ。
当時のインドネシア経済は、スハルトによる独裁体制の下、平均で年7%もの高度成長を続けていた。ところが経済政策となると、かなり野放図だった。本質的には、外資依存の途上国経済だ・・・