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経済

政権交代で「日本株」はどうなるか

むしろ「下落」が望ましい局面

2025年10月号

 東京株式市場に強気の風が吹いている。日経平均株価は今年9月に最高値を取り、4万5千円を超えて上値を追う。これに対して与党自民党の支持率は低迷するばかりだ。株価と支持率が乖離する中、自民党は「解党的出直し」をうたい10月4日に総裁選を行う。新総裁下での相場の行方はどうなるか。
 アベノミクスによるバブルへの号砲から間もなく13年。「歴代政権と株価」を振り返ろう。
 左頁の図は日経平均株価の「首相足チャート」というものだ。ここでいう「足」とは、チャートのローソク足のことで、4本値(始値、終値、高値、安値)が表現される。陽線(白色)は上昇、陰線(黒色)は下落、上髭の先端は高値、下髭の先端は安値を表す。普通は日足、週足、月足といった時間の単位ごとに表現されるが、首相の任期ごとに表現したものが首相足だ。これをドル建てにしたものを並べた。
 ドル建てにすると、見え方が変わる政権がある。例えば菅直人政権だ。日経平均騰落率は6・16%安だが、ドル建てにすると9・1%高になる。同様に麻生太郎政権の日経平均騰落率は15・22%安だが、ドル建てでは1・22%安(就任が一日遅け・・・

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