ロシアの独裁者、プーチン大統領が少なくとも24人の親族を政府機関や国営企業の要職に就かせ、便宜を図っていることが、ロシア独立系メディア「プロエクト」誌（電子版、11月６日）の調査報道で分かった。同誌は、権力を盾に要職に就かせた親族の数では、過去一世紀の歴史でプーチンが最多としている。政権幹部の高齢化や世代交代の中で、利権の継承が着々と進んでいる模様だ。
　同誌はまた、プーチンの元妻や愛人４人の女性が政府機関などから巨額の収入を得ていると伝えた。２人の娘も億万長者のセレブとして活動する。
　大統領のネポティズム（縁故主義）に関するこの調査で、プーチンが一族の「ゴッドファーザー」として君臨する構図が浮上した。醜聞が噴出すれば、大統領の権威を弱めかねない。
　プーチンには、一族の血統への尊厳と執着があるようだ。プーチン一族は帝政時代、ロシア西部トベリ州の自営農民だった。17世紀にロシア正教の改革に反対して迫害された古儀式派を信奉したとの説もある。

父方祖父が中興の祖

　大統領の遠戚に・・・