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経済

ニデック「永守追放」で包囲網

アクティビストの「祭り」が始まる

2025年12月号

 関係者の間では安堵の思いと「快哉」を叫びたい衝動が交錯しているらしい。
 牧野フライス製作所―。昨年12月27日、ニデックから事前通告なしの買収、いわゆる「同意なきTOB(株式公開買い付け)」を仕掛けられた工作機械メーカー大手の一角だ。同社が打ち出した買収防衛策を巡り、ニデック側が申し立てたその差し止めを求める仮処分申請に対し、東京地裁が「却下」の判断を下したのは今年5月7日。ニデックは同月9日、TOB撤回を表明し、「野望」は打ち砕かれた。
 ニデックの不適切会計問題が火を噴いたのは、そのわずか3週間後のこと。「仮に買収提案に賛同などしていれば、うちも渦中に巻き込まれ、社内は大混乱に陥っていた。際どく難を逃れた。道理に反し、信義にもとるような行為を繰り返していれば、必ず報いを受けるという教訓でもある」。牧野フライス幹部の一人は胸を撫で下ろすとともに、冷笑と憫笑に口を歪める。
 牧野フライスへはその後、6月初旬になってアジア系投資会社のMBKパートナーズがTOBを提案、宮崎正太郎社長ら経営陣はこれを受け入れた。「今は静かに12月上旬の買い付け開始を待つばか・・・

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