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西風 535

真価問われる「ポスト万博」

2025年12月号

 大阪・関西にひととき熱気を呼び込んだ万博の閉幕から、早くも1カ月あまりが過ぎた。会場のあった人工島・夢洲では既にパビリオンの解体工事が始まり、展示品や資材のリユース、施設の移築に向けた動きも本格化している。観光公害に対応しつつ、にぎわいをいかに持続、発展させていくか。真価が問われる「ポスト万博」が始まった。
 万博会場に唯一直結する大阪メトロ中央線は、閉幕とともに平日日中の混雑が解消された。終着駅の案内で車内に流れた「次はいよいよ夢洲です」のアナウンスも「次は終点、夢洲です」に。街中の至る所で見かけた公式キャラクター「ミャクミャク」も徐々に姿を消している。閉幕後、しばらくは長蛇の列だった公式グッズショップも落ち着きを取り戻し、大阪は「祭りの後」の様相だ。
 会場のシンボル大屋根リングは、1割に相当する約200m分を現地保存し、残りは解体の方針が決まった。大半はチップとしてリサイクルし、ニーズに応じて木材としても無償譲渡する。石川県珠洲市が能登半島地震からの復興公営住宅の資材にと手を挙げたほか、愛媛県は来年の全国植樹祭で再利用する。横浜市で2027年に開かれる国際園・・・