日米同盟「不変」の幻想
「米中融和」で日本岐路の年
2026年1月号特別リポート
2026年、日本は戦後の外交・安全保障の根底を揺さぶられる未曾有の衝撃に見舞われるかもしれない。高市早苗首相の国会答弁で日本と中国が対立するなか、米国が中国との関係改善を急ぎ、日本の懸念を顧みずに頭ごしに中国に接近する―。そんな悪夢のシナリオが現実味を帯びる。米国外交の構造変化が極東に押し寄せ、まるで「第2のニクソンショック」の前夜のような状況だ。世界情勢が激変するなか、米国にしがみつく日本の未来は大丈夫だろうか。
いまから半世紀前の1971年、米国のリチャード・ニクソン大統領は突如として共産主義体制下の中国との国交正常化を目指す方針を明らかにした。中華民国(台北)から中華人民共和国(北京)への乗り換えである。その際、日本政府は完全に蚊帳の外に置かれた。
むろん当時の佐藤栄作政権は日米同盟を絶対不変の前提としていたが、米国からの通告は発表のわずか3分前だったのは有名な逸話だ。
重要なのは、米国が日本を「裏切った」のではなく、日本が米国の方針転換を読み切れず、世界情勢の潮流の変化にどう対応するか準備が整っていなかったことにあった。
今回も・・・
いまから半世紀前の1971年、米国のリチャード・ニクソン大統領は突如として共産主義体制下の中国との国交正常化を目指す方針を明らかにした。中華民国(台北)から中華人民共和国(北京)への乗り換えである。その際、日本政府は完全に蚊帳の外に置かれた。
むろん当時の佐藤栄作政権は日米同盟を絶対不変の前提としていたが、米国からの通告は発表のわずか3分前だったのは有名な逸話だ。
重要なのは、米国が日本を「裏切った」のではなく、日本が米国の方針転換を読み切れず、世界情勢の潮流の変化にどう対応するか準備が整っていなかったことにあった。
今回も・・・









