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経済

中部電力が傾く「浜岡全廃炉」

北陸電力「統合」という選択肢

2026年3月号

 2664円―。中部電力の株価が2月19日、年初来高値をつけた。年明け早々、“青天の霹靂”の浜岡原発(静岡県)の地震データ不正が明らかになり、翌日1月6日は10%の急落、その後も2141円まで下げた不祥事株がジワリと反発しているのだ。なぜか―。
「林社長は強気だ。辞める気配を感じられない」
 電力関係者が驚いたのは2月6日、中電の今年度第3四半期決算の説明会だった。社長の林欣吾は席上、通期1850億円の純利益見通しを据え置いたうえで、「方向性は変わっていない」と発言、さらに“原発再稼働なし”を前提とした新たな中期経営計画を、春にも自ら発表すると語ったのである。
“方向性”とは、今年度が最終年の現行中計が掲げる、①ROE(自己資本利益率)8%以上、②自己資本比率30%台半ばの二つの目標を指す。前者は7%台にとどまり未達、逆に後者はすでに40%を超えており、中電はつまり、これ以上の資本の積み上げは不要ということだ。1850億円の純利益は年70円配当の原資530億円を差し引いても、軽く1千億・・・

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