中東「海洋覇権」は混戦模様
国際海運に新たな「不安要因」
2026年3月号
アラブ首長国連邦(UAE)は、イエメンでは対フーシ派でサウジアラビアと足並みをそろえるかのように振る舞ってきた。だが、その狙いはイエメンのアデン湾の要衝を押さえ、紅海からインド洋に至る海上交通路を自国の影響圏へ組み込む、「海洋覇権」の確立だった。UAEの野望はそれだけではない。イスラエルと手を組み、中東の秩序を再編する、アラブ諸国を出し抜く裏切りと欺瞞が、周到に積み重ねられていたのである。
サウジアラビアとUAEのイエメン介入の大義は、フーシ派の伸長を止め、イランの脅威からアラブ世界の安定を守ることだった。
ところが戦場の現実は、いつしか反フーシ派連合から逸れ、港湾、島嶼、基地という海の要衝をめぐる競争へと姿を変えた。UAEはアデン湾の入り口バブ・エル・マンデブ海峡、そこから紅海、さらにインド洋へ、港を点として連結し、海路を「線」で押さえ、海洋覇権の拡大に乗り出している。
その第一手は、イエメンのアデン湾沿岸を事実上の支配圏に組み込むことだった。アラブの春とフーシ派の台頭でイエメンの統治が揺らぎ、UAEは南部暫定評議会(STC)を後押しして、港湾と・・・
サウジアラビアとUAEのイエメン介入の大義は、フーシ派の伸長を止め、イランの脅威からアラブ世界の安定を守ることだった。
ところが戦場の現実は、いつしか反フーシ派連合から逸れ、港湾、島嶼、基地という海の要衝をめぐる競争へと姿を変えた。UAEはアデン湾の入り口バブ・エル・マンデブ海峡、そこから紅海、さらにインド洋へ、港を点として連結し、海路を「線」で押さえ、海洋覇権の拡大に乗り出している。
その第一手は、イエメンのアデン湾沿岸を事実上の支配圏に組み込むことだった。アラブの春とフーシ派の台頭でイエメンの統治が揺らぎ、UAEは南部暫定評議会(STC)を後押しして、港湾と・・・









