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シオニストと福音派の「終末的戦争」

各々の宗教が許さぬ「停戦」

2026年4月号

 イスラエルと米国による対イラン先制攻撃は、2月末の開戦から1カ月を超えた。開戦と同時に最高指導者ハメネイ師を含む指導部を次々に暗殺してイラン・イスラム体制の転覆を目指す作戦に、イラン側は要衝ホルムズ海峡を事実上封鎖して対抗する。戦況は泥沼化の様相をみせる。イランの現体制を絶対悪とみるイスラエルのシオニストと、そのイスラエルを無条件に支持することがイエスの再臨につながると考える米国のキリスト教右派(福音派)の終末論が結びついた異様な戦争はどこに向かっているのか。
 イラン開戦から間もない3月初旬、ホワイトハウスのオーバルオフィス(大統領執務室)にキリスト教福音派の牧師ら約20人が集まった。執務室の椅子に座り、目をつぶるトランプ氏。その肩に周りの数人が手を置き、祈りをささげた。
「私たちの兵士たち、そして軍隊に所属するすべての男女の上に、あなたの恵みと守りがありますように。そして主よ、私たちが神の下にある一つの国家へと回帰するにあたり、大統領がこの偉大な国を導くために必要な力を引き続き与えてくださるよう祈ります」
 トランプ氏の横で赤いジャケットを着た女性聖・・・

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