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政治

日米関係「深い傷」の代償

「普天間」は高くついた

2010年1月号

 日米安全保障条約改定から五十周年の節目である二〇一〇年は、変わりつつある両国関係を修復するのか、このまま全く別の風景にしてしまうかの分水嶺となる。
 米海兵隊普天間飛行場の移設問題など鳩山政権発足から百日余で浮き彫りになった対米政策の問題は大ざっぱに四点ある。
 第一は、米国理解の乏しさゆえの同盟管理のまずさだ。鳩山由紀夫総理大臣が徒に米国の「自尊心」を傷つけたことではっきりした。
 米国は傲岸に見える一方、移民国家ゆえのナイーブな面がある。他国からどう見られているかを驚くほど気にする。エスタブリッシュメント層にその傾向が強く、一国主義と言われたブッシュ政権でさえ、イラク戦争でドイツやフランスが背を向けるとうろたえ、日本の支持を手放しで喜んだ。
 ナイーブさは自尊心と言い換えてもいい。多国間協調に軸足を置いて旧友と仲直りしたバラク・オバマ大統領は、かわいかったアジアの弟の反旗に衝撃を受けた。
 普天間問題を巡る最後の日米作業部会で、オバマ側近のジョン・ルース駐日大使が人払いを求め、北澤俊美防衛大臣と岡田克也外務大臣に「私と大統領・・・