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政治

「老害見本市」と成り果てた自民党

長崎県知事選勝利も追い風にならず

2010年3月号

「まさか小沢が、そんなクセ球を放ってくるとは予想もしていなかった」
 自民党島根県連関係者は、民主党幹事長、小沢一郎の一手に頭を抱えた。
 同党に対して小沢が放ったボールは、今夏の参院選島根選挙区(定数一)に山陰中央テレビの元アナウンサー、岩田浩岳(三十四歳)を民主党公認候補として出馬させることだ。
 フジテレビ系列の山陰中央テレビは、今夏に改選を迎える自民党元参院議員会長の青木幹雄(七十五歳)や元首相の故竹下登の後ろ盾となってきた株式会社田部(島根県雲南市)の傘下にある。室町時代の踏鞴製鉄業に起源を持ち、日本屈指の山林王であり続けた同社のトップは代々、「田部長右衛門」の名を世襲し、「だんさん」(出雲弁で「旦那」)として出雲大社をはじめとする地域社会に貢献してきた。二十三代は竹下、二十四代(一九九九年に死去)は青木の後ろ盾として政治資金を提供する、島根県政界の陰の実力者だった。青木の長男の一彦は山陰中央テレビで、二十四代の秘書を経験したこともある深い関係だ。今春にはフジテレビに勤務していた真孝(三十歳)が二十五代田部長右衛門として当主の座に就く。{b・・・