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社会・文化

「開店休業」の検察特捜部

巨悪の高笑いが聞こえてくる

2011年7月号

 震災復興資金として十兆円とも二十兆円とも言われる国費が投じられる。住宅、上下水道、道路、鉄道、港湾の復旧・整備など土木関係事業が主力だけに、早くも利権獲得に政治家、土建業界、反社会勢力が暗躍を始めている。民主・自民による大連立構想の背景にも復興資金の分捕り合戦があったと言われるほどだ。財務省幹部は「土木はかつても今も利権の巣窟。震災復興事業をめぐって、既に業界や利権団体が蠢き出しており、公平な予算執行が阻害されかねない。当局、それも検察の出番ではないか」と検察の出動に期待する。「思い込み捜査」「シナリオ捜査」ばかりでなく、人に感謝され、役立つ捜査で成果を挙げるのも検察再生の近道かもしれない。
 検察は昨年秋に発覚した大阪地検特捜部の不祥事がトラウマとなって沈滞ムードに陥り、屋上屋を架するような再発防止策作りに追われている。東京・霞が関の立派な高層ビルに入る東京地検特捜部も新規捜査に手を付けようとせず、「開店休業」のままだ。特捜部は今や国民批判の重圧下、身動きが取れない状況にあるようだ。新聞、放送、通信各社が加盟する司法記者クラブも手持ち無沙汰の状態で、本社の部長やデス・・・