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社会・文化

「登記簿」管理業務で出鱈目が横行

「札付き」業者任せの法務省の怠慢

2012年2月号

会社や土地の登記簿を交付してもらう際に出向く、各地の法務局。その窓口に、いま異変が起きていることにお気付きだろうか。 「すごく混んでいて、申請してから必要書類が交付されるまで一時間以上待たされた」というのはまだ序の口。「『閉鎖謄本とは何ですか?』とスタッフに訊かれた」「割印のない土地台帳を渡された」といった苦情も目立つ。中には「昨年登記したばかりの会社を『ない』と言われた」という耳を疑うようなケースも多い。  不動産登記は、国民の大切な財産である土地や建物の情報を正確に記録・公開することによって、権利の保全と取引の安全を確保する仕組みだ。また、商業・法人登記は、会社等に関する重要な事項を正確に記録・公開することで会社の信用を維持し、商取引の安心を確保している。どちらも国民の経済取引の根幹をなす重要な基盤だが、そこに深い亀裂が入りつつあるのである。  この重要な公共サービスの質を低下させているのは、法務局の乙号事務(登記簿等の公開事務)を受注した派遣会社だ。

「産廃業者」が価格競争で受注

 法務局乙号事務は、法務省職員以外ではもともと法務省傘・・・