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社会・文化

石川遼をスポイルしたのは誰か

「男子ツアー」の退潮は止まらない

2012年9月号

 石川遼が勝てない。二〇一〇年十一月から、二年近く勝ち星から見放されている。〇七年、当時十五歳でプロツアーを制覇して、華々しく登場してから五年が過ぎ、「ハニカミ王子」と呼ばれた石川も今月二十一歳になる。 「石川遼の成長を止めた原因はJGTO(日本ゴルフツアー機構)にある」  ゴルフ誌に頻繁に登場する有名プロコーチは、匿名を条件にこう断言した。男子ツアーが「救世主」であるはずの石川をスポイルしたのだという。その石川は来季、米ツアーに本格参戦すると囁かれている。男子ツアーは苦境の縁に立っている。 「石川は飛距離を追い求めるのではなく正確性やショートゲームに活路を見出そうと模索し始めた」  デビュー以来石川の取材を続けるゴルフ誌記者はこう語る。昨年から続いていたメジャー連続予選落ちは、八月の全米プロゴルフ選手権で止めることができたが、三日目に79を叩いて優勝戦線から離脱した。

二十一歳が「枯れたゴルフ」

 この間の海外試合で、石川は飛距離で置いていかれるシーンが目立った。特に象徴的なのは同年代のローリー・マキロイとの差だろう。全米プ・・・