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経済

シェールガス革命から孤立する日本

LNGの「高値掴み」は続く

2012年12月号

 電気料金の値上げに産業界や消費者が苦しむ日本とは裏腹に、米国産業界は明るい兆しに包まれている。二〇一二年に入って一段と注目を集めるシェールガス、この米国を震源地とするエネルギー革命によって、米国内の天然ガスは低価格化が続いている。四月には百万Btu(英国熱量単位)当たり一・八ドルをつけ、寒気が強まる米国北東部を中心に需要が増えつつある最近でも三ドルをやや超える水準だ。二十一世紀初頭の十五ドルと比較すれば「暴落」と言っていい状態で、米国企業と消費者はこの恩恵を十分に受けている。  一方、電力不足に直面して液化天然ガス(LNG)火力発電をフル稼働させざるを得ない日本のLNG輸入価格はこの十一月も十七ドルと、米国の五~十倍の高値に張り付いたまま。国際エネルギー機関(IEA)のファンデルフーフェン事務局長も「アジア大洋州のLNGは米国の天然ガス価格とは孤立して異常な高値」と指摘している。理由は実際の需給とはまったく関係ない、その「独特」な価格体系にある。米国の天然ガス・ビジネスで大きな利益を挙げられない欧米メジャーもアジア大洋州のLNGビジネスにはホクホク顔だ。

電力会社が支える価格体系

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