Looking for Balance China,the United States,and Power Balancing in East Asia

　オバマ政権の対中戦略は通常、・ピボット・ツー・アジア”（アジア旋回）の一言で形容される。

　最近は、この言葉が中国に対する新たな封じ込めを意図しているとの中国の反発を考慮してか、リバランシング（均衡調整）といった言葉で表現されることもある。

　国際政治は長らく、バランス・オブ・パワー（勢力均衡）の歴史だった。それはいまも変わらない。

　新興パワーが既存パワーの秩序に挑戦する時、既存パワーは自らの秩序と利益を守るため、新興パワーを秩序に取り込むか、それができない場合は封じ込めるか、それもできない場合は、それに対抗する勢力を形成するか、さまざまな取り組みを行う。
　中国の台頭を前にした米国は、まさにこの三つの選択肢に直面しているのである。

　一九八〇年代初頭からの平和台頭の時代、米国は第一の選択肢を追求して・・・