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社会・文化

《日本のサンクチュアリ》暴力団を甦らせた「フクシマ」

巨額の公金が吸い取られている

2013年6月号

「東北は有力な資金源になっている。特に原発絡みの利権が転がっている福島は特別だ」

 広域暴力団山口組系組織の関係者はこう語る。

 東日本大震災から二年が経過し、さまざまな不満の声もあるなかで東北各地の被災地で復興の槌音は響いている。

 しかし、福島第一原子力発電所というお荷物を抱え、県内各地が放射性物質で汚染された福島、特に浜通りの歩みは他の地域と比べて遅い。

 そのなかで、暴力団は震災復興建設や、原発事故処理、除染に始まり、産業廃棄物投棄や融資詐欺から果ては風俗、薬物売買まで「シノギ(事業)」を拡大している。暴力団の跳梁跋扈が止まらない。
 

荒稼ぎし上納する二次三次団体


 震災直後から東北に暴力団が入り込んでいる実態については、その一部が報じられている。本誌も直後の二〇一一年六月号の記事で、全国から東北に集まる暴力団の姿を描いた。がれき除去から土木、建築へと復興の光景が変化する中で、反社会的勢力は福島に根・・・