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社会・文化

対馬を買い漁る中国・韓国

国境離島に迫る「経済侵略」

2013年9月号

 済州島の中国化―。みかんが実る温暖な気候がいいのか、赤い波が止まらない。中国人が済州島内で所有する土地は百九十三ヘクタール。ほとんどが二〇一一年以降に取得されたものだ。済州市翰林邑のコンドミニアム百二十戸も中国人が七割を買い占めた。購入者は香港、内モンゴル自治区など中国全土からだ。  島内の不動産市場が煮えたぎっている理由は、一〇年に施行された韓国政府による「不動産投資移民制度」にある。 「五億ウォン(四千三百万円)以上の不動産を外国人が買うと、その妻や子女に居住ビザが交付され、五年以上滞在すると永住権が得られます。韓国国民と同等の教育と医療保険も受けられます」(離島問題研究家)  なるほど投資移民にとっておいしい。済州特別自治道だけを特区とする劇薬で、思い切った国境離島対策といえる。朴槿恵大統領は、一三年度の外国人政策施行計画において、この投資移民制度の拡大・施行を決めている。  中国色が強まっていく状況は総領事館の設置にも見られる。一一年、中国政府はソウル、プサン、光州に続く四番目の拠点としてこの国境離島を選んだ。今や済州島をめざす外国人客の七割が中国人客・・・