三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

政治

《政界スキャン》353

日本が米国の「警察犬」になる日

2014年7月号

先日この欄の「自民党リベラル『たった一人』の反乱」で紹介した衆院議員村上誠一郎の励ます会(六月二十日)を都内のホテルにのぞいた。

 この種の会はいろいろ見てきたつもりだったが、本人の巨默同様、異色の進行であった。通常は激励に駆けつける党三役や閣僚、派閥領袖たちの姿は一人もない。同僚議員もごくわずか。村上の党内での孤立した立場が透けて見える。当選同期だという元参院副議長山東昭子がかろうじて壇上に立ち村上の政策通ぶりを誉めたが、それも「政界では1+1が2でないこともある」と述べ、正論ばかり吐く村上を暗に牽制する始末だった。

 そんなことはどこ吹く風、来賓挨拶が終わると、村上が待ってました、とばかりに大きな壇上スクリーンを使って政策講談会を始めたのだ。

 曰く。「日本の目下の最大政治課題は、集団的自衛権にあらず。財政、外交、教育にあり……」。

 スクリーンには、この三テーマについて次から次へデータとグラフが映され、村上の解説が延々と続く。確かによくまとまっているし日本の置かれた・・・