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社会・文化

辺野古は「自衛隊」の基地になる

普天間「固定化」が米軍と沖縄の願望

2015年7月号

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沿岸部への移設計画を進める安倍政権と反対する翁長雄志沖縄県知事との亀裂が深まる陰で、表舞台の動きとは趣を異にする思惑と期待が関係者の間で交錯している。自衛隊は代替施設をいずれ自衛隊基地として利用する構想を描く。沖縄県では日本政府から巨額の地代をむさぼる軍用地主の意向を背に、普天間返還に拒絶感が強い。一方、米政府は本音とかけ離れた「茶番劇」を一緒に演じながらも欺瞞を見抜き、日本を利用し倒そうと策動している。 日本政府も継続使用を容認  日米両政府が四月にニューヨークで外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開いて発表した共同文書は、普天間飛行場の継続的な使用を回避するために辺野古への移設が「唯一の解決策」と再確認した。日米両政府は代替施設ができれば普天間を全面返還することで合意している。だが、これを額面通りに受け取って将来を語ることはできない。なぜなら、米国関係者の間では、中国に対峙して沖縄に米軍を前方展開し続けることに潜む脆弱性を懸念する声が台頭しているからだ。  典型的な例は知日派で知られるジョセフ・ナイ・・・