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経済

《経営者東京裁判》高田 重久(タカタ会長兼社長)

「殺人エアバッグ」で優良家業を潰す

2016年10月号

〝殺人〟エアバッグ問題に屋台骨を揺さぶられるタカタ―その再建に向けた支援先選びが本格的にはじまった。九月十九日に行われた選定一次入札にはタカタとともに世界エアバッグ「三強」の一角とされるスウェーデンのオートリブや欧米系投資ファンドなど五グループが応札。タカタから再建案づくりを託され、弁護士などをメンバーに今年二月発足した「外部専門家委員会」は、米M&A助言会社のラザードをファイナンシャル・アドバイザーとして、十月上旬までにこれらを二グループ程度に絞り込む。そのうえで総額一兆円超ともいわれるタカタのリコール費用を一時的に全額肩代わりしているホンダ、トヨタなど取引先完成車メーカーの意向を聴取。年内をメドに優先交渉権を与える最終的なスポンサーを決定する方針だ。
 一次入札に参戦したのはオートリブのほか、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)など。タカタにエアバッグを膨らませるガス発生装置を供給している化学品メーカーのダイセルも、米ベインキャピタルと連合を組んで応札。また今年六月に中国・寧波均勝電子の傘下に入った業界中堅の米キー・セイフティー・システムズ(KSS)・・・