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経済

それでも米国株はまだ上がる

ハイテク銘柄に「反転」の余地あり

2018年12月号

「我々は、投資ポートフォリオのレバレッジを解消し、ハイテク株へのエクスポージャー(割合)をかなり減らし、ショートポジションを拡大させた。もし、今後市場が反発するようならショートを積み上げるつもりだ」
 モノ言う米投資ファンド「サード・ポイント」のダニエル・ローブ氏は十一月、顧客宛てレターでこう語った。これまでヘッジファンドが相場の牽引役であったハイテク株に対してショート(売り持ち)に転じたのだ。

FAANGはこれまでになく割安

 ニューヨーク・ダウ工業株三十種平均は、十月三日に二万六千八百二十八ドルで史上最高値をつけた後に下げはじめ、米株式市場は同月に二兆ドルを失った。S&P
50‌0指数の月間下落率六・九%は、二〇一一年九月以来の大きさだ。その後、十一月に入って「中間選挙後には持ち直す」とみられていたにもかかわらず、冴えない状況が今も続いている。ハイテク株の売りを中心に米国株下落は今後も続くのだろうか。
 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)が実施・・・