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経済

「アリババ」日本事業は要注意

「セブンペイ」サイバー攻撃の真相

2019年9月号

 コンビニ最大手セブン-イレブンが、七月一日にスタートさせたモバイル決済サービス、「セブンペイ」は 周知の通り、すぐさま大惨事を引き起こした。サービス開始直後からサイバー攻撃の集中砲火を浴びることになったわけだが、捜査関係者によれば、犯行には中国人が関与しているという。
 九月末でのサービス終了に追い込まれた一件は、セブン-イレブンが間抜けぶりを晒した事件に過ぎないようにも見えるが、ことはそれほど単純ではない。鍵となるのは、今回の不正アクセスというサイバー攻撃の背後で、中国が国家として蠢いていることだ。
 米国のサイバーセキュリティ当局者は言う。「セブンペイのアプリの情報は、製作段階ですでに中国政府とも繋がりのあるハッカー集団に盗まれていた。だからこそちょっとした修正などでは対応できず、サービスを中止するしかなかったのでしょう。今回のサイバー攻撃による被害額そのものは大したことがないので、ハッカーたちの目的は金銭ではない可能性が高いと情報関係者らは見ています」。
 確かに、事前にアプリの情報(ソースコード=設計図)が中国側に漏れていたと考えるほうがしっくり・・・