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経済

それでも「日本株」は割安で強い

「円高・米中対立」悲観しすぎは禁物

2019年9月号

「海外の景気後退とともに円高となり、金融緩和による円安で上昇してきた株価も崩壊し、下手すればアベノミクス前の水準に戻る」
 不安定な株価を見て、そう警戒する人は少なくない。日本の株式市場は幾度も大きな「行って来い」(上げては下がる相場)を経験したからだ。だが、今回もそうなると予断するのは早計だ。現在の日本株は十分に安く、強く、下がらないものになっている。
 八月に入って日経平均株価はまた急落した。この理由を単純化すれば、七月末の米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ決定→中国人民元安容認→米、中国を為替操作国認定→米中経済戦争の悪化懸念→さらなる米利下げ見通し→ドル安→円高→日本株安―という流れだ。
 加えて、米「二年債―十年債」での逆イールド出現、欧州の景気後退懸念の強まり、アルゼンチン・ペソ急落などが重なった。そして、金、スイス・フラン、円、その他世界中の国債など安全資産にマネーが集中する久々のリスクオフらしいリスクオフとなった。
 ただ、材料の割には、ドル円も日経平均も底・・・