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北朝鮮「ミサイル恫喝」のこの先

金正恩は「一線」を越えるのか

2022年2月号

 北朝鮮は一月十九日、党中央委員会政治局会議を開き、北朝鮮が米国に対して行った信頼醸成措置を全面的に再検討し、中止した全ての活動を再開する問題を検討するよう当該部門に指示を下した。北朝鮮は二〇一八年四月の党中央委員会総会で、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験中止を決めていた。検討の指示は何を意味するのか。北朝鮮は何をやろうとしているのか。
 北朝鮮は昨年十二月二十七日から三十一日まで党中央委総会を開いたばかりだった。金正恩総書記が二二年の施政方針にあたる報告を行った。そこでは国防力は粛々と強化するとしたものの、米国や韓国、日本に対する具体的な外交方針には全く触れなかった。当時、多くの専門家たちから「新型コロナウイルス問題が深刻だから、今年は内政に集中するつもりだろう」と分析する声が上がった。
 それが、わずか二十日での大転換だ。この間に一体何があったのか。

「自爆攻撃はやらない」

 北朝鮮は一月五日、十一日にそれぞれ「極超音速ミサイル」と称する飛翔体を発射した。十四日と十七日・・・