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連載

西風 381

「大阪観光局」新設で内輪もめ
八木亜夫

2013年2月号

 JR大阪駅周辺が大きく変貌している。七年がかりで大改修を行ってきた駅ビルが二〇一一年五月に新装し、三越伊勢丹が開店。今年四月には、駅北側の「うめきた」地区(二十四ヘクタール)で先行開発地域「グランフロント大阪」(七ヘクタール)が開業する。

 うめきたは駅に隣接するJR貨物駅跡地。「関西最後の一等地」とされるだけに注目度は高い。

 グランフロント大阪には三十三~四十八階建ての超高層ビル四棟が建つ。商業施設やオフィス、マンション、ホテルなどが入居する巨大複合施設となる。

 特に商業施設は三棟にまたがり、二百六十六店が入居。店舗面積は計四万四千平方メートルで、都心部の専門店街では国内最大級となるだけでなく、一店舗あたりの面積が一般的な専門店の一・六倍になり、「売り場に余裕があり、品ぞろえが豊富でユニークな店がそろうはず」(阪急電鉄)と鼻息も荒い。初年度は二千五百万人の来場と四百億円の売り上げを見込む。

 また、六月には、大阪市南部の阿倍野区に日本一の超高層ビル「あべのハルカス」が一部開業する。森詳介・関・・・