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経済

《クローズ・アップ》木原 正裕(みずほFG新社長)

諸悪の根源「旧行意識」守旧人事

2022年2月号

 たまたまなのか、何らかのバイアスが働いたのかは不明だが、結果的には旧三行で主要ポストを分け合う形となる。度重なるシステム障害の責任を取って辞任するみずほフィナンシャルグループ(FG)三首脳の後任人事が決まった。
 グループCEOとなるFG新社長には木原正裕FG執行役が二月一日に就任。FG会長には四月一日付で今井誠司FG副社長が就き、みずほ銀行の次期頭取には加藤勝彦副頭取が同日昇格する。木原氏は岸田文雄首相の最側近といわれる木原誠二官房副長官の実兄で、旧日本興業銀行出身。今井氏と加藤氏はそれぞれ旧第一勧業銀行、旧富士銀行の出身だ。
「三行統合から二十年以上が経ち、旧行意識は薄くなっている。あくまで適材適所の配置を考えた」。三トップの後任選びを担ったFG指名委員会委員長で、社外取締役の甲斐中辰夫氏は“お披露目”記者会見でしきりと「人物本位」をこう強調したが、どうだろうか。
 確かにいまや全社員の約七割が経営統合後に入社した「みずほ世代」だ。しかし幹部社員として経営や組織の中枢を牛耳っているのは依然、残る三割の旧行世代。出身行への郷愁と・・・