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社会・文化

嗚呼「巨人軍」の見るも無残

球界の盟主「零落」は誰のせいか

2022年10月号

 プロ野球の読売ジャイアンツが二年連続でセ・リーグの優勝を逃した。長年、優勝から遠ざかっても騒がれない球団とは違い、常勝を求められる巨人軍にとっては、わずか二年の「V逸」が重くのしかかる。ファンに夢を抱かせる戦いぶりならまだしも、子供の憧れで球界の盟主だった「紳士球団」が直面する現実は明るくない。
 暗さがつきまとう第一の理由として、中心選手の醜聞がある。
 昨年、日本ハムでチームメイトに暴行を加えた中田翔選手の獲得は「原辰徳監督の一存で決めた」(巨人軍関係者)ものの、球団のイメージダウンは癒えていない。この九月には、主将を務める坂本勇人選手と女性とのトラブルが文春オンラインで報じられた。
 巨人軍は「示談になっている」などと鎮静化に躍起だが、坂本選手が記者会見などでファンに説明する機会もなく、ネット上には「しらばっくれるのか」といった声があふれた。
 年俸数億円のスター選手をそろえながら、中心選手の好感度が下がってはチームの士気は上がらない。原監督が他球団から引き抜いた丸佳浩、山口俊、梶谷隆幸、中島宏之のような「大物」の存在が、生え抜き選手の成・・・

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