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経済

《クローズ・アップ》都筑 豊(東武鉄道次期社長)

「根津家の家業」を仕切れるのか

2023年4月号

二十四年ぶりのイベントだという。東武鉄道のトップ交代だ。創業家出身の根津嘉澄社長が代表権のある会長に就任。後任に駅ナカ運営などを手掛ける子会社、東武商事社長の都筑豊氏を起用する。非創業家出身社長は歴代二人目。六月定時株主総会を経て就任する。
 都筑氏は東京都出身の六十二歳。日本大学理工学部を卒業後、一九八四年電気系エンジニアとして東武鉄道に入社した。鉄道事業本部畑が長く、同本部運輸部長を務めた後、二〇一三年に一旦、鉄道設備の保守・管理を担う東武エンジニアリングの社長に転じるが、一五年取締役同本部副本部長兼運輸部長と本体に返り咲き。同本部長を経て、一七年には常務に昇格した。この間「新たな輸送サービスを通じた沿線の観光振興などで実績を積み重ねた」(関係者)とされる。
 ただ一九年秋に今度は副社長として東武商事に。二〇年六月社長となるものの、そこに待ち受けていたのがコロナ禍だった。これを都筑氏は関連会社群の再編などで乗り切る。この時のリーダーシップを「一人で全責任を負った経験は貴重」として根津氏は高く評価する。今回、再び本体に呼び戻して社長ポストを委ねるのも、あるいはこの・・・

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