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社会・文化

石油より「食料枯渇」に備えよ

「備蓄軽視」怠慢農政の重い罪

2026年4月号

 米国とイスラエルによるイラン攻撃が報じられた2月末、ある公益財団の理事長は、運用していた全株式の売却を即断した。食品会社の経営者として1970年代に2度の石油ショックを経験しただけに迷いはない。「今回の危機でしゃもじを思い出した」と言う。物価高騰に怒った主婦たちは、しゃもじを手に値上げ反対の大規模な集会を開き、そのたびに東京・高島平の団地などへ出かけて頭を下げて回った。60年以上の長い経営歴の中で、最も深刻だったと回顧する。
 当時と比べると、政府の危機管理は進歩し、石油の備蓄制度が整備され、消費者も落ち着いている。しかし、だからと言って事態を楽観視するのは間違いだ。日本が輸入に依存しているのは原油だけではない。特に食料の調達難は国民の命に直結する。パニックは主婦(夫)層から起きる。石油はなくても死に直結しない。しかし食料がなければ餓死するという当たり前のことを直視するべきだ。

石油ショックの教訓を放置

 第1次石油ショック(73年)以降、70年代の論壇の最重要テーマは資源の確保だった。蛇足ながら・・・

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