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社会・文化

「エプスタイン事件」に寛大な日本

誰も「伊藤穰一」を追及しない異常

2026年4月号

 世界に衝撃を与えた「エプスタイン文書」に1万回以上、名前が出てくる日本人がいる。千葉工業大学学長の伊藤穰一氏である。この文書からは、少女への性犯罪で逮捕され、2019年に拘置所で自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン氏と政財界や学術界の大物との関係が浮上する。彼らは厳しい批判を浴びている。だが伊藤氏への日本での追及は弱い。これでいいのだろうか。
 米連邦議会の圧倒的多数の賛成で可決した「エプスタイン文書透明化法」に基づき、1月、米司法省が合計350万ページ以上の捜査資料を公開した。それが「エプスタイン文書」だ。
 アメリカではマイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏やビル・クリントン元大統領らがエプスタイン氏との関係を取り沙汰され、政府を巻き込んで糾弾されている。自殺したエプスタイン氏と親しかった英国のアンドリュー元王子や前駐米英国大使が機密情報を同氏に漏らしていた疑いで逮捕されている。
 エプスタイン文書では伊藤氏とエプスタイン氏とのメールが4千通以上も確認されている。エプスタイン氏が所有していた性的搾取の現場とされる「エプスタイン島」の邸宅を伊藤氏が複数回・・・

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