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社会・文化

フジテレビ「地方局切り捨て」へ着々

非情なるキー局「生き残り策」

2026年8月号

 共存共栄は、周辺環境が変化し、利害にずれが生じた時に依存関係を修正できなければ、崩れゆくのが自然界の常だ。今、民放キー局と地方局の間で起きている現象は、これと似ている。フジ・メディア・ホールディングス(HD)が打ち出した改革が業界全体に与えている衝撃のことである。
 フジ・メディアHDが着手するのは「放送設備はHDが所有し、事業子会社であるフジテレビジョンはコンテンツ制作やIP(知的財産)開発に特化する」ことだ。電波や放送設備を基盤とする民放の従来型の地上波ビジネスモデルからの実質的脱却と言え、キー局と地方局の全国ネットワークを壊し、「地方局の切り捨て」(民放キー局幹部)への直結を懸念する声もある。
 放送設備はテレビ局にとって「重い資産」(民放キー局技術局幹部)だ。「心臓部」であるマスター設備をはじめ、更新費用は10億円超、維持費も億単位を必要とする。上場している局にとっては経営効率、例えばROE(自己資本利益率)を上げるには、放送設備をできるだけ保有しない方が得策だ。
 無論、放送設備という高価なハードを持っているからこそ放送事業者以外の経営干渉を排・・・

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