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社会・文化

「除染事業」に大いなる疑問あり

壮大な税金の無駄遣いで終わりそう

2012年3月号

二月二日、福島県は来年度の一般会計当初予算案を発表した。総額は一・五兆円。前年度比七五%増である。特に注目を集めたのが、除染関連予算二千四百三十七億円だ。大部分は国の除染対策事業交付金で手当てされ、県内の市町村が行う除染事業の補助金となる。  対象は、年間被曝線量が一般人の平常時の被曝限度とされる一ミリシーベルトを超える地域である。除染単価の目安は、あらかじめ国が決めており、敷地四百平米の一戸建て住宅で壁を洗浄しない場合、六十万円。両側に側溝がある道路は、長さ一キロメートルあたり二百四十万円である。  このような流れを受けて、県内の市町村も動き始めた。例えば、福島市は来年度の除染関連予算として約四百億円を計上。二〇二一年度までに、年間被曝線量一ミリシーベルト以下を目指す。郡山市は三百三十六億円を計上し、四年間で市内すべて十万戸を除染する予定だ。他の自治体も同様で、南相馬市は二百五億円、いわき市は百九十二億円を計上している。  除染事業といえば、東京電力福島第一原子力発電所周辺の警戒区域や計画的避難区域をめぐり、ゼネコンや政府系研究機関の「焼け太り」が批判されている。政府は・・・