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社会・文化

「猪瀬失脚」で笑うのは誰か

敵しかいない「不徳の知事」

2013年12月号


「都連は表向き神妙にしているが内部では快哉を叫んでいる」
 自民党のベテラン都議会議員はこう語り、今回の騒動を歓迎する。

 徳洲会からの五千万円の金銭受領問題で東京都知事猪瀬直樹が窮地に立っている。釈明会見では目が泳ぎ、「辞任へのカウントダウンが始まった」(前出自民党都議)といわれる。

「脇が甘過ぎた」(自民党国会議員)といわれる猪瀬を擁護できる点は微塵もない。しかし、猪瀬の周りが揃って高笑いする光景は、異様である。


「猪瀬辞任」も織り込み済みか

「味方が一人もいないのが最大の敗因だろう」
 猪瀬をよく知る古くからの友人はこう語る。気心の知れた自身の事務所スタッフや数少ない古くからの友人には心を開くものの、猪瀬は基本的に攻撃的な性格で敵ばかりを増やしてきた。

「都庁職員は全員が猪瀬知事に面従腹背だった。オリンピックへの影響を心配する職員はいるが、知事を気遣う声は皆無だ」

 都庁幹部の一人はこう語る。・・・