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WORLD

《世界のキーパーソン》 ローレンス・フィンク(ブラックロック会長兼CEO)

経済回復の成否握る「金融の巨人」

2014年1月号


 安倍首相、オバマ米大統領、オランド仏大統領。指導者たちの新年の願いは、「今年こそ、経済回復」である。だが、そのキーマンは自分たちの閣内にはいない。日米欧の実質ゼロ金利が長引く中、巨大マネーの役割がますます大きくなる。

 中でも、アセットマネジメント(資産運用)は図抜けている。その筆頭がフィンク率いる「ブラックロック」だ。米金融大手「ブラックストーン・グループ」と混同されるのも、無理はない。スティーブン・シュワルツマン率いるブラックストーン(シュワルツ=ドイツ語の「黒」=が社名の由来)の債券運用部門として、設立されたからだ。一九九四年にグループを離れてからは、「岩」のほうが急成長して逆転。ブラックロックの運用資産は昨年四兆ドルを突破し、元親会社の二十倍に達した。

 一九五二年生まれ。父は靴屋を営み、母は英語教授。カリフォルニア育ちで、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で経営学修士を取得した後、二十三歳で東海岸ニューヨークの「ファースト・ボストン」に就職した。ユダヤ系青年は、債券トレーダーとしてたちまち「凄腕野郎」の仲間入・・・