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政治

新聞「軽減税率適用」の真相

「社会の木鐸」と政権の醜悪な談合

2016年1月号

 公明党の要求を自民党が渋々呑む―軽減税率を巡る両党の駆け引きは、安っぽい茶番劇に終始した。メディアでは食料品を巡るやり取りを詳細に報じたが、なぜか最終段階の昨年十二月中旬になって新聞の購読料が軽減税率の対象に滑り込んだ。唐突感が否めないが、背後では新聞業界のドンである読売新聞グループ本社会長の渡邉恒雄と、官房長官・菅義偉の「握り」があったという。 十年前からの「構想」 「新聞への適用は十一月半ばに大した異論も出ずに決まっていた」  与党協議の経緯を知る自民党幹部の一人はこう語る。当時は、自民党側が対象を四千億円枠に収まる生鮮食品だけと主張し、公明党側がこれに強く反発するといった局面だった。今回合意された対象品目の軽減額の合計は約一兆円に上る。新聞へ適用された場合の軽減額は二百億円。全体からすればわずかな額だが、あまりにすんなりと了承されてしまったのは端からみれば不可解だ。 「協議の過程で一部議員から『食料品も厳しく制限しようとしているのに、新聞だけ特別扱いはいかがなものか』と異論が出た」  自民党の税制調査会幹部の一人はこう話す。しかし税調・・・