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社会・文化

《日本のサンクチュアリ》新日本宗教団体連合会

反創価学会「宗教戦争」の現状

2016年5月号

 創価学会VS反創価学会―。日本の宗教界の構図を端的に表せば、この一言に凝縮される。反創価学会は立正佼成会を中核とする「新日本宗教団体連合会」、通称「新宗連」。両者は戦後から信者獲得などをめぐり激烈な闘争を繰り広げてきた。その対立の歴史は日本政治の裏面史に刻まれる。自民党一党支配の時代、公明党の支持母体である創価学会は野党でありながらも、時として地下茎で自民党田中派や竹下派と連携。天敵の「新宗連」は自民党や旧民社党と蜜月で自前の組織内候補を自民党から擁立した時期もあった。だが公明党が自民党と連立を組んでから足かけ十七年が経過。立正佼成会は天敵と組んだ自民党と決別して、今や民進党(旧民主党)の大票田であると同時に、組織内議員まで抱えるほどに一体化した。政治の裏で展開される新宗連の対創価学会「宗教戦争」を追う。
安倍政権への逆襲を大々的に宣言
 古代インドの建築様式を取り入れた石造りの本堂が威容を誇る築地本願寺。仏教界で有数の信者数を誇る浄土真宗本願寺派(西本願寺)の首都拠点で四月十四日、「日本宗教連盟」創立七十周年の記念式典・祝賀懇談・・・