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経済

《地方金融の研究》京都中央信用金庫

業界首位の「お化け信金」

2017年12月号

 インバウンド消費を満喫する平安京。外国人宿泊客はここ三年間でほぼ倍増。京都市内のホテルは揃って高稼働率が続き、足元も「前年を上回るペース」(京都財務事務所)で推移する。今年に入ってからは「アパホテル京都駅北」「ホテルグレイスリー京都三条(南館)」などが次々とオープン。二〇一九年春までに客室数百室以上の物件だけで十五ホテル、二千四百室以上が新たに供給されるなどまさに新規開業ラッシュに沸く。飲食や小売りといった関連産業も軒並み活況だ。
 そんな京都が持つもう一つの顔とされるのが「信金王国」―だ。何しろ府内の預金残高に占める信用金庫のシェアは二六%強。貸出金残高に至っては三五%超にも達する。全国平均は預金が一一%弱、貸出金が一二%弱。なかでも貸出金ではシェア二六%と二位につける岐阜県を十ポイント近くも引き離し、断トツの首位を突っ走る。
 かつて府内に十二金庫が群雄割拠していた業界は合併などで一九九〇年代末までに九金庫に集約された。二〇〇〇年代に入るとさらに再編が加速。二〇〇〇年に京都みやこ信用金庫と南京都信用金庫が同時破綻して翌年一月に京都中央信用金庫に事業譲渡されると・・・